現在経産省が募集中の「「下請中小企業振興法第3条第1項の規定に基づく振興基準」の改正案に対する意見公募について」の投稿しました。

「資料を拝見いたしました。また小生は価格交渉サポート事業の専門家登録をしてセミナー講師などをしていますが、下請け対策が価格対策に傾注しすぎているように思います。
下請企業(とくに加工型製造業)の利益(付加価値)創出においては、価格よりも生産平準化の推進の方がはるかに効果が出ます。親会社がJIT調達や過度な在庫削減を目指しすぎると下請け会社の生産が変動しやすくなり、そのことで付加価値が減って利益が減少する要因となります。(その結果生産性も悪化します)
アベノミクスのトリクルダウン効果を高めるためには価格対策や資金対策よりもこの問題にメスを入れることが優先されるのではないでしょうか。
実際に日本の大企業の過半数は実質無借金状態であり、アベノミクスによる金利低減で、大企業の資金繰りは改善されています。大半の大企業は無理に在庫削減を進めなくても問題ない状態です。大企業がこの高環境を活かさずに教条的に在庫を削減しようとするから、下請け会社の生産が変動し、付加価値が生まれず、生産性も向上しません。さらには給料も上がらず資金繰りにも苦労します。
値上げ交渉は親会社の製品競争力低下に影響するため、親会社としても受け入れがたい可能性がありますが、先行生産や先行調達による生産平準化に関しては、親会社の利益向上にもつながる話です。ところが大企業の購買・資材担当者は勉強不足でこの共存共栄による利益創出メカニズムに気づいていない可能性があります。
トヨタグループの下請け企業がそれなりに利益をあげているのは、トヨタが力を入れている生産平準化のためですが、JIT改善の成果と思い込んでいる経営者も多いようです。
定義のあいまいな買いたたきや、どれだけの利益効果があるのか不明確な金型保管費よりも下請け企業の生産平準化対策に力を入れることをぜひお願いします。
なお、本件に関しましては昨年川崎で実施しましたセミナー資料と大企業の購買担当者の私的勉強会で用いた資料を公開しています。また、本年3月には工場損益に関する本「誰も教えてくれない工場の損益管理の疑問」も出版しています。下記にURLを入れましたので一読していただければ幸いです。
http://homma-consul.sakura.ne.jp/soneki-tokka.pdf
http://homma-consul.sakura.ne.jp/kawasaki.pdf
http://homma-consul.sakura.ne.jp/koubai.pdf」