1月18日に、トヨタが2月の生産計画を下方修正するという発表をしました。

「2月 生産計画について(1/18時点) トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト」
https://global.toyota/jp/newsroom/corporate/36745968.html

年末のトヨタの年末の発表では、半導体やハーネスなどの部品不足で落ち込んだ生産を年明けに挽回するとしていたのですが、実際には挽回どころの状態ではないようです。

「一度落ち込んだ生産を挽回する生産計画を立てておきながら、翌月にいきなり下方修整する」は、様々な企業で相次いでいます。ある大手建設機械メーカは2年以上もそういった修整を繰り返しています。そう考えると今回のトヨタの発表自体は驚くほどのことではありません。

しかし、この問題は減産を通告される方の部品会社からみると非常に大きな経営リスクとなります。部品会社は、親会社が挽回生産するなら製造体制を強化しなければならないと事前準備に取り組むのが普通です。製造能力の増強だけでなく、他社からのスポット注文を断るといった対応をしている会社もいるでしょうし、原材料を先行で手配する工場もいるでしょう。

ふたを開けてみると挽回生産どころか「実は減産」ではたまりません。幻の挽回計画対応のおかげでかえって利益が落ち込んだり、資金不足になるといったことが心配されます。

はじめから減産計画の方が、それに備えた対策を組むことで利益を確保できる可能性は高いです。挽回計画と計画下方修整を繰り返す企業は、下請部品会社の苦悩をどこまで理解しているのでしょうか。

そもそも彼らはなぜ挽回できると考えたのでしょうか。株主や経営者からのプレッシャーで、根拠のない夢の生産挽回計画を立てざるをえなかった工場もあるでしょう。圧力をかければ下請け部品会社が何とか部品を入手すると考えた購買部門もいるかもしれません。昭和の時代であればそうした現場への圧力も機能したかもしれませんが、今はそうしたことだけではうまくいくはずがありません。

しかしトヨタまでがこの罠に陥るとは思ってもいませんでした。トヨタの月別生産計画は精度が高いことで有名です。だからこそジャストインタイム生産という在庫を最小限に絞った効率的な生産が実現できていました。

その基本的なルールをトヨタが守れないというのは、トヨタの生産を注視してきた人間から見ると驚きです。トヨタの社内に何が起きているのでしょうか。みずほ銀行などの他の日本の大企業のように社内で本音をいえない企業風土が深耕してきているのでしょうか。

これでは太平洋戦争当時の日本軍と同じです。最後は精神論で乗り切るつもりだったとのいうのでは、企業経営とはいえません。優等生のトヨタまでがこの有様では、今後の日本のものづくりが心配です。

当社はこれからも日本の下請会社の苦境を克服するための支援をしていきますので困ったことがあれば連絡ください。。