情報システムベンダやITコンサルタントの中にはRPA(Robotic Process Automation)を入れることで生産性(一人当たり付加価値)が向上したり利益が増えるといった世迷言を平気で言う人がいます。このウソにだまされてはいけません。

私が書いた本「誰も教えてくれない工場の損益管理の疑問」を読んでいただいた方には周知のことですが、RPA(ソフトロボット)をいれて社員の事務工数を減らしただけで付加価値や企業利益が得られるということはありえません。企業が付加価値や利益を増やす道は売上を増やすか、外部に流出する経費を減らすしかありません。事務工数を減らしただけで売上が増えることもないし、外部流出経費も減りはしません。事務工数を減らすことで生産効率を上げて処理能力を増やし、それを営業部門や管理部門が活かせば売上が増えます。 

しかし、RPAは売上を増やすためのツールではありません。情報システム設計が不十分な企業、とくにベンダに騙されて融通の利かないERPを入れて事務効率が悪化したような企業に対して、ベンダが効率悪化の言い訳のために作ったシステム連携ツールで、人間の知恵を活かすための支援ツールではありません。RPAは導入費用増加が利益を圧迫するだけのツールです。

 売上拡大が実現できないなかでRPAによる利益改善効果を得ようとすれば、RPAによる事務効率化を口実にして人員をリストラするしかなくなります。それでは何のために従業員は改善活動に取り組んでいるのかわかりません。ロボット化で楽になると思ったらベンダに騙された経営者によって自分の首が切られることになったといったことになりかねません。RPAは生産能力向上効果のある製造ロボットとは違い、単なるリストラ口実ツールです。

業務改善やIT導入に取り組む際にはこの大前提を常に念頭に置いて取り組む必要があります。企業会計の計算方法を十分に理解せずに感覚だけで語る専門家やIT業者に騙されてはいけません。事務工数削減リストラに頼るような企業は発展しません。日本のGDPも増えてはいきません。日本企業はRPAによるリストラに頼る前にするべきことがたくさん残っています。私のような専門家に診断してもらえば貴社の情報システムをもっと活用する道があるはずです。